【新人向け筋弛緩拮抗薬】スガマデクスとは?どんな時に使うの?

オペナース
オペナースマン
オペナースマン

須釜・デクスさん?…いいえ、スガマデクスはお薬です。

以前はブリディオンが主流でしたが、当院ではスガマデクスを採用して使い始めています。手術が終わった後やICUでの抜管時に使うことがあると思いますが、なにこれ?って思う方向けに記事を書きます。

スガマデクス(Sugammadex)は、最新の注目を集める筋弛緩拮抗薬で、麻酔後の回復に大きな役割を果たしています。麻酔からの回復過程をしっかりと、適切な知識をつけることでスガマデクスの働きや、臨床現場での使用ポイントが分かります

1.スガマデクスとは?

  • スガマデクスは、筋弛緩拮抗薬としてロクロニウム(筋弛緩薬)の効果を逆転させるために使用されます。
オペナースマン
オペナースマン

しかもお値段ブリディオン約1万円に対してスガマデクスは約3000円ととってもお買い得!ジャパ〇ットたかただったらゴリ押しすること間違いなしのお薬です。コスト削減に繋がりますね。

2.スガマデクスの働き方とその効果

  • スガマデクスの作用機序スガマデクスは、ロクロニウムやクロベニウムのようなステロイド系筋弛緩薬に対して選択的に作用し、それらを包み込むことで筋弛緩を逆転させます。その結果、ネオスチグミン(神経伝達物質)よりも先に不活化させることで患者が麻酔から回復します。
  • 回復速度の違い:従来の方法と比べて、スガマデクスは麻酔からの回復が早く、呼吸機能が速やかに回復するために、手術後のリスクを軽減できます。
オペナースマン
オペナースマン

TOFカフ(筋弛緩モニター)を用いると、5分程度で刺激に反応するので早かったです

臨床現場での活用ポイント

  • 投与方法と注意点スガマデクスは静脈内注射で使用され、患者の体重や筋弛緩薬の投与量に応じた正しい投与量を計算することが重要です。 特に腎機能が低下している患者には、使用には注意が必要です。
  • アナフィラキシーのリスク:稀ではありますが、スガマデクスの使用によりアナフィラキシーショックが発生するケースが報告されています。
  • 禁忌と併用注意薬:スガマデクスは、避妊薬の効果を一時的に低下させる可能性があるため、該当する患者には他の避妊方法を指導する必要があります。
オペナースマン
オペナースマン

透析患者に使用する場合、排泄が遅くなるので筋弛緩モニター見ながらちょうど良い塩梅で投与していますね。

アナフィラキシーショックは今のところそのような患者さんにあたったことがないので、本当に稀なんだと思います。

禁忌を確認した時にへ〜と思ったのですが、そもそも手術受ける患者さんなら心配しなくてもいいかなーと思います。ただ他の薬剤もそうですが、禁忌や副作用を知ることで観察しなければならないポイントが見えてくるので作用と一緒に覚えておくと周りからお~と評価が上がります。

スガマデクスの臨床的な展望

  • 術後の迅速な回復:スガマデクスは従来の筋弛緩薬抗対抗薬よりも早く効果が現れるため、手術後の早期回復をサポートし、ICUや病棟への早期移行が可能です。
  • 患者への安全性の向上呼吸機能の早期回復により、術後の合併症リスクが減少することが報告されています。また、回復時間の短縮は医療費削減にもつながります。
オペナースマン
オペナースマン

筋弛緩薬で呼吸筋や横隔膜の動きが抑制されるので、スガマデクスで確実に作用する物質を包み込んで不活化させると自発呼吸が促されてすぐ抜管できる状態に移行します。

スガマデクスの今後の可能性

  • 今後の普及と展望:スガマデクスは多くの手術室で採用されていますが、まだ全ての施設で標準的な選択肢となっているわけではありません。
オペナースマン
オペナースマン

みなさんの職場ではどうですかね?私の職場は抜管時の麻酔管理するならスガマデクス一択になってます。

まとめ

スガマデクスは、麻酔後の回復を迅速かつ安全に進めるための重要な薬剤です。手術室看護師として、スガマデクスの効果とリスクを見極め、患者の状態を把握することが求められます。抜管の準備が進む中で、スガマデクスを活用する場面が増えるでしょう。現場での使用に、しっかりとした知識を持っておくことが大切です。手術室は特に専門性の高い分野なので、ひとつひとつの流れと、なぜそれをするのかを理解して不安なく働けるようになりましょう。

外部リンクブリディオン(スガマデクス)

    コメント

    タイトルとURLをコピーしました